日本の巨大なランドマークやインフラを作り上げる、大手・中堅ゼネコンの現場監督たち。
私は彼らの仕事ぶりを心から尊敬しています。過酷なプレッシャーの中で数十億、数百億、時には数千億のプロジェクトを動かす彼らは、本当に優秀で、情熱にあふれ、愛すべき建設マンたちです。大手の高い給与は、彼らのその並外れた努力と責任に対する正当な対価であり、決して否定されるべきものではありません。
しかし、20代、30代と年齢を重ね、結婚や子育てといったライフステージの変化を迎えた時。 ふと「高い給与をもらって全国を飛び回る人生」と「家族と一つの街に根を下ろす人生」、どちらが今の自分にとっての“豊かさ”なのだろうか、と立ち止まる瞬間があるはずです。
地方の地場ゼネコンで営業を10年、総務・人事を20年経験してきた私が、中途採用で大手からやってきた“ある現場監督”のストーリーをご紹介します。
給与明細の「額面」には決して載らない、地方定住の「本当の豊かさ」のヒントがここにあります。
大都市から妻の地元へ。彼が選んだ「終の棲家」
彼はもともと大都市の公営住宅で育ちました。実家が商売や農業をしているわけでもなく、跡を継がなければならない不動産もない。「自分は身軽な転勤族だから」と思っていたそうです。
しかし、結婚を機に、奥さんの強い希望もあり彼は一つの決断をします。 自分の両親を説得し、奥様の実家がある私たちの地方(地方都市)へ移住し、当社の現場監督として転職してきたのです。
今、彼の生活はどう変わったでしょうか。
気候は穏やかで、食べ物は信じられないほど美味しい。 近くに住む奥様のご両親は、彼を実の息子のように可愛がり、孫たちの面倒も本当によく見てくれます。子どもたちはすっかり「おじいちゃん子・おばあちゃん子」になり、毎日笑顔で溢れています。
そして彼は、ついには奥さんの故郷で暮らすことを許してくれた自分の実の両親のお墓も、この地域の緑豊かな市営墓地公園内に建立しました。彼にとってこの街は、仮の赴任地ではなく、完全な「終の棲家」になったのです。
運動会は同窓会。そして「街の頼れるお父さん」へ
彼のおだやかな人柄もあり、地域にはあっという間に溶け込みました。
小学校の運動会に行けば、そこには同じように自分の子どもたちを応援に来た奥様の幼馴染たちの姿が。子どもの応援に熱が入りつつも、親たちの間ではちょっとした同窓会が始まります。単身赴任の多い大手時代には考えられなかった、地域に根ざした温かい休日の風景です。
さらに、彼は当社の現場監督として、地元の学校など公共建築物にも多数携わってきました。 地域のコミュニティ施設の建設はもちろん、その中にはなんと「自分の実の子どもたちが通う学校」の校舎建て替え工事もありました。
自分が手掛けた安全で真新しい校舎で、自分の子どもが笑って学んでいる。 自分の仕事が、そのまま家族や友人の生活を豊かにしていくのです。
今や彼は、奥様の友人や地域の人々から「家のことで困ったら〇〇さんに聞こう」と頼られる存在になりました。そんな彼を見て、奥様もまんざらでもない、とても嬉しそうな顔をしています。
額面には表れない「生涯コスパ」という考え方
もし、彼が大手ゼネコンに残り、全国転勤を続けていたらどうだったでしょうか。 給与の「額面」だけで言えば、間違いなく大手にいた方が高かったはずです。
しかし、地方定住の地場ゼネコンには、給与明細には書かれない「目に見えない資産」が山のようにあります。
- 祖父母のサポートという最強の育児環境(金銭換算できない安心感)
- 妻と共に、子どもたちのライフシーンを一番近くで支え合う「かけがえのない人生」
- 単身赴任による家賃や帰省費用などの「二重生活費」がゼロ
- 通勤時間が短く、家族と夕食を共にできる「時間の資産」
- 地域からの信頼という「社会的な資産」
大手の最前線でバリバリ稼ぐ人生も、素晴らしい選択です。 しかし、「給与が少し下がっても、それ以上に得られる生活の質(生涯コスパ)が圧倒的に高い」という事実に気づき、地場ゼネコンへ移ってくる優秀な監督たちがたくさんいます。
人生のステージに合わせて、働き方を選ぼう
あなたがもし今、大手の現場で懸命に働きながらも、「この先の人生、ずっとこのペースで走り続けられるだろうか」「もっと家族のそばにいたい」と悩んでいるなら。
これまでのキャリアを捨てるのではなく、その優秀なスキルを「一つの地域、家族の住む街のために使う」という道を探してみてはいかがでしょうか。
あなたの実力を歓迎し、温かい環境で迎えてくれる地場ゼネコンは必ずあります。まずは、転勤のない地方の優良求人をエージェントに聞いてみることから始めてみてください。
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